昨今、現代社会において「髪の毛の悩み」をかかえておられる方は、年々増加の傾向にあります。しかも若くして「薄毛」や「男性型脱毛(AGA)」等に悩まされている方が多くなってきているのが現状です。
しかし、解決法がないわけではありません。「髪の毛の悩み」を何とか解決しょうという「気持ち」が芽生えれば門戸は開かれます。ただ、そこにはそれぞれの「メリット」「デメリット」「コスト」等の問題もあります。
そこで、このページでは、それらの解決法にはどのような方法があるのか。という事を、下記の一覧をもって、順番にご紹介していきます。
■振り掛け式(人工繊維微粉末)
これは粉末(0.3mm〜0.5mm)にまで細かく裁断された繊維を、薄毛等が気になる部分に小さな穴の開いた容器から振り掛けます。そうすると、頭皮(地肌)とその周辺の髪の毛に付着した粉末繊維が絡み合って、視覚(色彩)的に薄毛の部分が目立たなくなります。
また振り掛ける部分にまで、ある程度の髪の毛がかぶさっていれば、より目立たなくなります。その後振り掛けた部分をヘアースプレー、又はヘアーミスト等で固めて完成です。手軽に簡単に薄毛をカバーするのにはもってこいの方法です。シャンプーをすれば取れてしまいます。
商品名としては「スーパーミリオンヘアー」という商品があります。このサイズで約50回〜は使用できるみたいです。色もブラック、ダークブラウン、ライトブラウン、グレー、ホワイト等があります。街のヘアーサロン等でご購入できます
■皮脂取り
やはり髪の毛の育成の基本は、頭皮の皮脂を取ることから始まります。ある程度の皮脂は皮膚のバリヤゾーン形成に必要ですが、過剰に分泌された頭皮の皮脂は放って置くと、酸化し過酸化脂質となって汗や古い角質と混ざり合い、頭皮、毛髪のトラブルにつながるだけでなく、男性の場合、若くても特有の体臭(アブラの匂い)を放ちます。
皮脂を取るのには、ホホバオイル等を含んだもの、頭皮の改善等をうたっているものが有効です。ヘアーサロン等で頭皮の改善メニューとして、皮脂取りメニュー(¥1,000〜¥2,000)を提供しているサロンも多くなってきました。また皮脂取り関連の商品は数多くあります。
次に挙げますものは全て弱酸性ですが、ホホバ種子油、オレンジオイル配合の「クールオレンジ・スキャルプコンディショナー」 や、肌本来の力を引き出し、パラベンフリーの「CACベーシック/パウダークラシック」などはおススメです。
■頭皮塗布剤:1(医薬部外品)
皮脂取りや頭皮改善だけでも脱毛遅延、フケかゆみの改善等の効果が現れる方もおられますが、年齢や体質の変化によっては効果が低くなっていきます。したがって皮脂取りや頭皮改善だけで追いつかない部分は、毛穴から入った塗布剤の有効成分が毛母細胞に働きかける事で、髪の毛が養われて改善につなげるいう事が必要になってきます。
毛穴に皮脂が多量に分泌されていても浸透していくものもありますが、やはり先に毛穴の皮脂をきれいに除去しておいた方が、効果が高いのではないかと思います。ただこの頭皮塗布剤(医薬部外品)の種類は数多くあり、有効成分も含めて人によって合う合わないという事と、効果を実感するのに時間がかかるという事があります。
おおよそ数千円程度のものから数万円するものもあり、値段はまちまちですが、取扱小売店、街のヘアーサロンで簡単にご購入することできます。ただ、そのことについての経験と知識があり、じっくり髪の毛の悩み、改善について話(カウンセリング)ができるところでご購入される事が望ましく思います。
■頭皮塗布剤:2(医薬品)
同じ頭皮塗布剤のなかでも、こちらは1の医薬部外品と違い、医薬品に分類されている頭皮塗布剤です。主な有効成分は「ミノキシジル」という、本来は血管を拡張して血圧を下げる経口薬ですが、これを投与している患者さんに発毛効果が認められたことにより、商品名でいえばミノキシジル5%配合の「ロゲイン」や、「リアップ×5」などがあげられます。
ミノキシジル5%(女性用は2%)の製品であります「ロゲイン」は、現在国内でつくっているところはありませんが、薄毛治療を行っているクリニック(医療機関)か個人輸入、通販(類似品にご注意ください)などでご購入できます。ミノキシジル5%の「リアップ×5」は一般の薬局でもご購入できます。高血圧、狭心症などの循環器系疾患をおもちの方は、信頼できる医療機関で医師とご相談される方がいいと思います。
ただ、前述の医薬部外品の頭皮塗布剤同様、効果は人によってまちまちで、効果をを実感するのには、同じく時間がかかると思います。また、使用しているときは確かに血管が拡張し、毛髪が養われるのに十分な血液が流れ、効果が期待できますが、使用を中止したときに、使用する前に比べて体質及び頭皮の状態が十分に改善されていない場合、本来休止期に入っている毛髪が脱毛する事は否めません。
■内服薬(医薬品)
最近、「薄毛はお医者さんで治せる」との話題が、かなり広まってきたのではないでしょうか。また「AGA」という言葉もよく耳にします。AGAというのは「Androgenetic(アンドロジェネティック)Alopecia(アロペシア)」の略で「男性型脱毛症」の意味があります。Androgen(男性ホルモン)
Genetic(遺伝的) Alopecia(脱毛症)を合わせた造語らしいです。
「髪の毛のお話」でも述べさせて頂きましたが、AGAは、善玉の男性ホルモンの一種であります「テストステロン」が、U型の還元酵素「5αリダクターゼ」という物質と結びつき「DHテストステロン(ジヒドロテストステロン)」と言う強力な悪玉の物質に変化します。
この「DHテストステロン」が毛乳頭内にあります受容体(レセプター)と反応し、脱毛の指令が発せられ、毛髪の成長期が短くなり、軟毛化がすすみ、最終的には脱毛となります。つまり「テストステロン」「還元酵素」「受容体」の3つの条件が揃うと男性型脱毛になるのです。
また「還元酵素」と「受容体」は前頭部から頭頂部にかけての毛乳頭の中にありますが、側頭部や後頭部の毛乳頭内にはそれらはなく、影響を受けません。
内服薬の主な成分「フィナステリド」は、このU型の5α還元酵素の活性化を阻害するするため、善玉ホルモンのテストステロンは悪玉ホルモンのDHテストステロン(ジヒドロテストステロン)に変化せず、テストステロン(男性ホルモン)の本来の働きにより髪の毛が育成されるわけです。
商品名は「プロペシア」と言います。1錠中に「フィナステリド」が1mg含まれています。効果がある場合は3ヶ月目くらいから症状が改善されるらしいですが、プロペシアの説明書には「6ヶ月投与しても脱毛症の進行遅延がみられない場合は、投薬を中止してください」とあります。
3年間使用された場合の改善率が頭頂部78%、前頭部72%。このうち「とてもよくなった」と回答されたのは頭頂部6.1%、前頭部2%との報告もあります。だいたい6ヶ月〜1年くらいを目安に効果を判定した方がよさそうですが、投与を中止すればまたすぐ元に戻ってしまいます。
1日1錠で1ヶ月約¥8,000〜¥9,000のコストがかかりますので、次のステップのためにはしっかりと計画をたてて臨まれた方がいいと思います。副作用として、人によっては食欲減衰、ED等の症状がでるみたいです。また女性及び20歳未満には有効性がないらいしいです。
また、前述で出てきました「ミノキシジル(塗布用)」と並行して投薬されているクリニック(医療機関)もあります。
■増毛(結び付けタイプ)
増毛の中でも人工毛を、自毛の根元部分に結び付けるのがこのタイプの増毛です。この増毛タイプには、いろいろなメーカーがあり、ヘアーサロンでも独自で増毛をしているサロンもあります。結び付ける毛髪は、薄毛やつむじ割れの気になる部分周辺の、なるべくしっかりした太い毛髪を選んで結び付けます。
あとで結んだ人工毛をカットして、自毛となじませます。根元近くに結び付けますので、自毛は根元からしっかりと立ち上がり、人工毛と合わせてすごくボリュームがでます。まさに増毛です。生え際もすごく自然に仕上がります。また徐々に増やすことができますので、周囲に気づかれにくく、違和感はありません。
ただ、結んだ髪の毛は自毛ですので、当然伸びてきますし、必然的に結び目も伸びてきます。中には結んだ自毛が休止期の場合や、ブラシ等のテンションで抜けることもあります。結び目は3〜4ヶ月くらいで目立ってきますので、結び目以下の自毛をカットするなどをします。
状態を維持するのには、またその毛の根元に人工毛を結ぶということになります。人工毛は自毛に合わせて色んな色がありますので、人工毛だけが目立つことはありません。また逆にエクステンション(付け毛)のようにカラフルなバリエーションもあり、エクステンションのようなグルーガンを使いませんので、結び目が目立たず、ごく自然に見え、ファッションとしてのスタイルも人気があります。
メーカーやサロンによってコストはまちまちですが、200本¥7,500〜400本¥15,000あたりが相場のようです。
■ヘアーシート(貼り付けタイプ)
この方法は、TV等でインパクトのあるコマーシャルをご覧になられたり、ウェブサイト等で情報を収集されてご存知の方も多いかと思います。また、実際に体験されておられる方もたくさんいらっしゃると思います。個人的にはテクノロジーの結集された、すごく画期的な方法だと思いますが、状態維持も含めて、結局どのように付き合っていくか、ということになります。
つまり、このタイプのメリットは情報を収集されてご存知のとおり、汗を通し、皮膚の通気性も考慮されているとの事で「いかに皮膚と一体化するか」ということが大きなポイントだと思いますが、前述の結びつけタイプの増毛法と同じく、貼り付けたシートの下にまだ毛包がある場合は、当然伸びてくる毛髪があるわけです。全く毛包がなく、皮膚そのものでも、常に新陳代謝(皮膚の角化=ケラチニゼーション)が行われています。
薄毛部分でも毛包から毛髪が伸びてくるわけですから、そこのところをどう解消していくか、どう付き合っていくかということを考えなくてはならないと思います。また、年に何回かのお出かけのときだけ装着するのであれば、装着面積や購入単位にもよりますが、コストは抑えられ、その状態を維持するのであればコストがかかります。
お試しコースや、サンプルがあればよく分かるのですが、肝心の接着力が、メーカーや使用状態によっても差が出るということも考慮しなくてはなりません。
■ヘアーピース(被覆タイプ)
ヘアーピース(ツーぺ、かつら)はバリエーションも豊富で、様々なタイプのものが出てきました。主に頭頂部に装着するタイプのトップピースは、髪の毛がある場合と、無い場合とでは装着手段が違います。全く無い場合は、両面テープ等で装着しますが、周辺に髪の毛が残っている場合は特殊クリップで装着します。
地肌があまり見えていない場合は、自毛とからめてボリュームを出しますので、違和感がありません。全頭の場合はどうしても違和感があります。ただ、自然さを出す決め手は、ヘアーピースに植えつける人工毛の量によります。毛量が多いと、かなり不自然ですし、色合い、質感等の調整次第で大きく違いが出ます。
大手ブランドメーカーのサロンや、街のヘアーサロンでカウンセリング、型取りから始まり、毛流、毛量、質感等を一人一人に合わせて作成します。早ければ、約1ヶ月前後で合わせのカットをして装着となります。最近では街のヘアーサロンでも、大手ブランドと同等のヘアーピースを提供できるようになりましたが、やはりものがものだけに、他のお客様と顔を合わすことのないように、当サロンが完備しておりますような「完全個室」があるサロンでされる方が、ゆったりと安心して出来るのではないでしょうか。
ちなみに当サロンのツーぺの価格帯は、大手ブランドと同等のヘアーピースを、装着面積にもよりますが、十万円前後から十七〜二十万円くらいでご提供させて頂いております。ぜひ一度ご来店ください。
続いて自毛植毛をご参照ください。